注意です

好きなときに、好きなように書き込んでいきます。

【】にシリアスとか腐向けとか書き込んでいるので、題名をしっかり見ていただけるとうれしいです。

万が一、リクエストがきた場合には遅くても1週間以内には仕上げていきたいと思います。


リクエスト・感想等、お待ちしています。
これは、明らかに微熱という熱さではない。
39度…下手したら40度はあるのではないか、くらい熱い。
「牧野さん…嘘ですね?」
「えっ!?いえ、そんな事ないですっ!ただの風邪なんで、薬だけ貰えれば十分ですからっ!」
と牧野さんは言いながら思いっきり立ち上がった。
この体温でよく立ち上がれるもんだ。
…なんて関心してる場合じゃない。
「だめですよ。ちゃんと診察しないと、薬は出せません。」
当たり前の事だ。どこの医者だって、ヤブじゃない限りはしっかし診察してから薬を出すはずだ。
「でもっ、本当に大丈夫ですか…うっ」
うっ…?カルテを見ながら語りかけていた俺は、一瞬状況が理解できなかった。
理解できなかった俺は、牧野さんの方を見た。
「牧野さん!?」
牧野さんはその場にしゃがみこんでいた。
多分、高熱の中怒鳴り、立ち上がったりしたからだろう。
「すみません…。大丈夫、ですから…。」
息が荒いし、顔も赤い。
悪化しているのだろう。
…大丈夫なわけ無いだろうに。
「大丈夫なわけ無いでしょう。そこに寝てください。」
診療所に診察用のベッドがある。
とりあえず、そこに横になってもらう事にした。
「うっ…はい。」
足元がふらつきながらも、ベッドに横になってくれた。
「取り合えず、診察しますからそのまま大人しくしていてくださいね。」
「うぅ…はい。」
まずは、体温計でもあててもらうか。
体温が分からない事にはどうしようも…あるが、それがやはり1番だろう。
「体温計入れますね。」
牧野さんはうなずいた。
それはOKの合図だと一瞬で理解した俺は、無理やり体温計を入れた。
何故入れるのかって?
耳に入れる体温計だからだ。
だって、見て分かるが牧野さんが着ている求導服は俺にとっては虐めだ。
診察はしにくいし、体温計すら脇にはさむのも困難だからな。
『ピピピ…』
なんて考えてると、体温計が鳴った。
「失礼しますね。」
この合図で俺は体温計を抜いた。
「牧野さん。無理しすぎですよ。」
俺は目を疑った。
だって、40度近いんだから。
「普通はあるけませんよ…。牧野さん。」
「でも…頑張らないと…。一応、求導師ですし。」
息を切らしながら牧野さんは言った。
この人は馬鹿だ。
他人の事ばっかで、自分の事なんか全く気にしない。
「牧野さん。あなた、いい加減気付いてください。」
俺は、思い切って言ってみる事にした。
「あなたが倒れてしまったら、元も子も無いんですよ?それに、周りの方に迷惑をかけないよう、と思ってるみたいですが…倒れてしまえば倍の心配をかけることになるんですよ?」
「…そう、ですよね。」
牧野さんはしょんぼりしてしまった。
俺はいつもこうだ。
ハッキリ言い過ぎて、牧野さんを傷つけてしまう。
「取り合えず、今は休んでください。」
反省した俺は、牧野さんが寝ているベッドに座り、牧野さんの頭を撫でながら言った。
「ありがとうございます。…宮田さん、大好きです。」
嬉しかったのか、牧野さんはニコッとして俺に言った。
やはり、同じ顔だと分かっていても笑うと可愛い。
「…おやすみなさい。」
牧野さんが、眠くなったのか俺に語りかけてきた。
「はい。おやすみなさい。」
と言ったら、再びにこっと笑いかけて眠ってしまった。

分かっているんだ。
好き、は双子として…双子の弟として好きだって。
でも、俺は・・・・・・
牧野さんが、恋人として…好きなんだ。



_風邪が流行中__宮田視線__完_
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